- シャドーイングをやっても意味ないんじゃないの?
- 文章を見ながらシャドーイングしてはだめ?
- ネイティブが話している内容を理解したい……
英語のリスニング学習としてシャドーイングを行う英語学習者は多いです。しかしシャドーイングを表面的に理解しただけで、間違ったやり方で続けている人は多いです。
筆者はシャドーイングを半年以上に渡り毎日継続しました。勤務している外資企業では定期的に英語会議が開催されますが、ネイティブの発言を自信を持って聞き取れるように。
シャドーイングは正しい方法でやらないとリスニング力は上がりません。今回の記事ではシャドーイングの正しいやり方や効果・上達するコツについて解説します。この記事を読めば、シャドーイングの正しいやり方がわかるため、リスニング力が改善する可能性がグッと上がります!
ポイント
シャドーイングは自分のレベルに合った教材を選び、音声を録音して繰り返し練習しましょう。第三者からの改善点をフィードバックしてもらうとより効果的にリスニング力が伸びます。
【STEP0】シャドーイングってどんなトレーニング?
シャドーイングは英語音声の1〜2語後を追って発音するトレーニング
シャドーイングとは、聞こえてくる英語音声を1〜2語あとを影(シャドー)のように追いかけて発声するトレーニング方法のことです。言語習得に関する研究でも、シャドーイングがリスニング学習に効果的といわれています。
≫出典:第二言語習得から考える、なぜシャドーイングがリスニング力向上に効果的なのか?
シャドーイングは個人差もありますが、3ヶ月継続することで効果が出てきます。数日間のシャドーイングだけでもリスニング力や発音の改善は実感できます。もちろんすぐやめると効果が出ないので、継続することが必要です。
≫シャドーイングを3日間やってみた効果と感想
シャドーイングの3つの効果 ⇛ 「リスニング力UP」が最大の効果
シャドーイングの主な効果は以下の3つです。
≫シャドーイングがリスニング学習に効果的である理由
- リスニング力の向上
- 英語音声の意味の理解がスムーズにできる
- 発音の改善
リスニング力の向上
シャドーイングで最も効果が出るのがリスニング力の向上です。リスニング力の中でも音を「認識する」プロセスがスピードアップするからです。
音を「認識する」プロセスを理解するために、以下に人間が英語を聞き取る際の2つのプロセスを解説します。
- 音を「認識する」:聞こえてくる音声が、どのような単語であるかを理解すること
- 音の「意味を理解する」:理解した単語が、どんな意味なのか解釈すること
音を「認識する」プロセスと音の「意味を理解する」プロセスは、脳内の「ワーキングメモリ」という場所で処理されます。ワーキングメモリとは、入ってくる情報を少しの間処理・保存する場所のことです。
リスニングが苦手な方は音を「認識する」ことでワーキングメモリがいっぱいになります。その結果、次のプロセスである音の「意味を理解する」余裕がなくなるのです。
シャドーイングを行う最大の目的は、音を「認識すること」にリソースを割かないことです。音声知覚で使用する脳内リソースを減らして、聞こえてきた英語の意味理解にリソースを使うようにすることを目標とします。
音声の意味が理解できる
シャドーイングを繰り返し行うことで、音を「認識する」スピードが速くなります。
例えば「アッポー」という音で考えてみましょう。リスニングが苦手な人は、「アッポー」を「Apple」と変換するのに時間を要します。リスニングが得意な人は、「アッポー」を瞬時に「Apple」と変換し、「Apple」の意味を考えるのにリソースを使えます。
発音の改善
シャドーイングを学習していると、発音やリズム・強弱などを真似するようになるので、シャドーイングを繰り返すことで英語の発音も改善します。
英語の発音で重要なことは、発音ルールを理解すること。様々なルールがありますが、シャドーイング学習の際は以下の4つの音の変化をおさえておきましょう。
≫シャドーイングで重要な英語の4つの「音の変化」
- 連結:「子音+母音」で音が連結する
- 音の消失:「破裂音(b,d,g,k,p,t)+子音」で破裂音の発音が省略されること
- フラップのT:「子音+T+子音」の組み合わせで、真ん中のTがダやラの音に変化する
- 弱形:意味がほとんどない単語が弱く発音されること
【STEP1】シャドーイング教材を選んでみよう
シャドーイングが効果的なトレーニングになるかどうかは、教材選びで半分決まります。レベルに合った教材を選ばないといくら練習しても効果が限定的になります。次のポイントを守って選んでください。
- スクリプト付きの教材を選ぶ
- 自分の興味のある分野から選ぶ
- 自分のレベルにあった教材を選ぶ
教材の選び方は別記事でも紹介しているので、参考にしてください。
≫シャドーイングのおすすめ無料教材8選
スクリプト付きの教材を選ぼう
シャドーイングの練習をするときは、必ずスクリプト付きの教材を選んでください。シャドーイングでは英語の音を再現することが重要なので、スクリプトなしだと効果が半減してしまいます。
教材の長さは30秒から60秒がおすすめ
シャドーイングで使用する教材は30秒から60秒がおすすめ。シャドーイングは、音源通りに発音を再現することが重要です。2分以上の教材だと再現するべきフレーズが多くなり、挫折の原因となります。
例えば3分程度のYouTube動画であれば最初の30秒で区切る、といった感じで切り取って進めましょう。
≫【無料】シャドーイングおすすめ教材9選を紹介
興味のある分野から選ぼう
シャドーイング教材は自分の興味のある分野から選びましょう。関心のない分野では学習が継続しないからです。
ただし興味があるからと言って、洋画やドラマを教材とするのはNG。スラングや汚い言葉が多く、実践的な英語のフレーズが少ないからです。英語を話すスピードが速いため、特に初心者にとっては音源の再現が難しくなります。
自分のレベルに合った教材から選ぼう
自分の英語力にあった教材を選んでください。背伸びをして難しい教材を選ぶのはいけません。個人の英語力にもよりますが、調べなくてもわかる単語が8割〜9割の教材を選ぶのが目安です。
教材のレベルをWPM(Words Per Minute)で把握する方法もあります。WPMとは1分あたりで話される単語のこと。WPMが高いほど英語のスピードも速くなります。
WPMの目安は以下の通り。WPMを10伸ばす目安の期間は約2ヶ月間と言われています。日本人平均レベルの人がネイティブ会話に追いつくには、1年以上が必要です。
≫リスニング学習で必要なWPMとは?【伸ばすコツも解説】
- 日本人平均:90〜110
- プレゼン、ニュース:150
- ネイティブ:180〜200
【レベル別】シャドーイングのおすすめ教材
選ぶのが難しい方は今の英語レベルに合わせて、次の教材の中から選びましょう。他の教材も知りたい方は別記事でも紹介しているので参考にしてください。
≫シャドーイングのおすすめ無料教材8選
- VOA(VoiceofAmerica)
- TOEIC教材
- TED
VOA(初級者向け)
Voice of America(VOA)はアメリカのニュースメディアです。ネイティブスピーカーが読むニュースを、非ネイティブ向けにも提供していることが特徴。
英語学習者用に易しいレベルの英語を速度を落として読み上げるコンテンツが豊富に用意されています。スクリプトも用意されており、音声ダウンロードも可能。初心者でコンテンツ探しで失敗したくないという方はVOAをおすすめします。
対象は初級者レベルの方で、TOEICL&R:300〜500点が目安です。
TOEIC(中級者向け)
ある程度の英語力をお持ちの方は、TOEIC教材もトレーニング材料になります。TOEIC教材はビジネスから日常生活まであらゆる題材が用意されているのも魅力。
対象は中級者レベルの方で、TOEICL&R:500〜800点が目安です。
TED(中〜上級者向け)
TOEIC800点を超える英語上級者の方は、TEDがおすすめ。TEDは世界中の著名人の多様なプレゼンを配信する非営利団体の教材。経済・ビジネス・文化・音楽・語学など様々な分野のプレゼンが無料で聞くことができます。
スクリプトについて
スクリプトはTED TALKSのサイトを検索。視聴したいビデオを選択して、「Read Transcript」ボタンをクリック。Englishを選択しましょう。1分〜2分ごとにスクリプトがまとめてあるので、トレーニングごとに区切って使用するのに便利。
中〜上級者レベル(TOEIC L&Rで800点以上)の方が対象です。
【STEP2】シャドーイングの正しいやり方を知ろう
シャドーイングの正しいやり方は、以下の5つの手順です。
- スクリプトを読む
- スクリプトを見ながら音声を聞く
- 音読する
- オーバーラッピング
- シャドーイング
スクリプトを読む
準備した教材のスクリプトを見ながら音声を聞きます。重要なポイントは全体の文の意味を理解すること。この段階でわからない単語があれば、単語の意味と発音を調べておきましょう。
スクリプトは紙でプリントアウトするか、タブレット端末で閲覧できるようにしてください。聞き取れなかった単語をマークしたり、音のつながりをチェックしたりするためです。
5〜10回を目安に繰り返しスクリプトを読んで文章の流れを理解しましょう。
単語はウェブ辞書でOK
単語を調べる際はウェブ辞書を使えば問題ありません。一昔前は信憑性の薄いサイトが多かったのですが、最近は無料でも非常にレベルの高いサイトが多いです。
無料で利用が可能なウェブ辞書では、発音が再生され例文が豊富な「Weblio辞書」がおすすめ。
スクリプトを見ながら音声を聞く
つぎにスクリプトを見ながら音声を聞きます。音声を聞くときに意識するポイントは以下の通り。
- 聞き取れない単語はなにか?
- どうやって発音するか?
「どうやって発音するか」という点については、4つの音のいずれに当てはまるかを紙やタブレット端末でマークします。英語の4つの音のルールは以下のとおりです。
- 連結:「子音+母音」で音が連結する
- 音の消失:「破裂音(b,d,g,k,p,t)+子音」で破裂音の発音が省略されること
- フラップのT:「子音+T+子音」の組み合わせで、真ん中のTがダやラの音に変化する
- 弱形:意味がほとんどない単語が弱く発音されること
音の変化ごとに色分けしてマークするとわかりやすいです。カタカナで発音を書いておくとどのように発音するかがわかるのでおすすめです。
音読する
リスニングが終わったらスクリプトを見ながら声に出して音読します。単語帳を見て理解できても、実際に発声すると発音に詰まったり出てこなかったりするからです。
実際に発音できない単語はここで調べて、発音できるまで練習します。目安としては5〜15回繰り返すことをオススメします。
オーバーラッピングをする
リスニングが終わったら流れてくる音源と一緒に発音します。この時点ではスクリプトを見ても大丈夫です。ポイントはきこえてくる音声を真似するように発話すること。音声の口調や言い回しなどを多少大げさに真似ると効果が出やすいです。
10〜15回を目安に繰り返して練習してください。
音源と一緒にスクリプトを見ながら発音することを「オーバーラッピング」といいます。口が回らなかったり、音声を聞き取れないこともありますが、なるべく音声に追いつくよう頑張りましょう。
シャドーイングを行う
オーバーラッピングを終えたら、ようやくシャドーイングを行います。シャドーイングのポイントは1~2語遅れて話すことがポイントです。
最初は1−2語すら厳しい方もいると思います。その場合は、音声の1秒後に発音するイメージを持ってください。例えば、Exampleという単語が聞こえたら、Exaが聞こえた時点で「Exa」と発声するイメージです。
音声を録音すると更に効果アップ!
自分が発音した音声を録音するとシャドーイングがより効果的になります。発音できていない箇所がわかり、弱点が克服しやすいからです。
スマホで録音するときは、以下のスマホ純正録音アプリが便利です。
- iPhone:ボイスメモ
- Android:レコーダー
シャドーイングは繰り返し練習することで効果が高まります。一つの教材に対して30〜50回は繰り返して行いましょう。あくまでも目安ですが、1日15分〜30分を毎日コツコツ繰り返すことがおすすめです。
≫シャドーイングの1日の学習時間は?
シャドーイングは複数日で行う
シャドーイングは1日ではなく、数日に渡って行いましょう。スケジュール事例は以下のとおりです。起床後や仕事終わりなどスキマ時間を見つけて少しずつこなしましょう!
- 1日目:音声聞く・単語の意味調べる
- 2日目:オーバーラッピング
- 3日目:録音聞く&シャドーイング
- 4日目:録音聞く&シャドーイング
小さな習慣を重ねてモチベーションUP!
シャドーイングを続けていると、モチベーションが下がるときがあります。継続するには「小さな習慣」の積み重ねが必要です。
- 5分だけ教材のスクリプトを読む
- 音声だけ聞き流しをする
- テレビを見ながらシャドーイングを行う
特に始めたばかりの頃は注意が必要です。モチベーションが高いので、無理をして学習を進めてしまいますが、挫折する可能性が高いです。無理のないペースで頑張りましょう。
≫シャドーイングのモチベーションがあがらない原因と対策
【STEP3】シャドーイングが上達するコツを知ろう
シャドーイングが上達するコツは以下のとおりです。
- 自分の音声を録音する
- 継続する
- フィードバックをもらう
自分の音声を録音する
シャドーイングを行った音声は録音しましょう。以下のようなポイントを確認することで、弱点を把握することができます。
- どの単語が発音できていなかったか
- スクリプトと比較して、言いとばしてしまった単語はないか
- 音源通り発音ができていたか
継続する
シャドーイングで効果を実感するには、最低でも3ヶ月〜6ヶ月は継続する必要があります。筋トレと同様、語学学習も日々の積み重ねによって少しずつ英語脳が作られていくからです。
筆者は新しい教材でシャドーイングをするたびに、「全然音声についていけない…」「何を喋っているのか全くわからない」とよく感じていました。スクリプトを見ながら単語と発音を結びつけ、数日続けてようやく理解できるように。
≫【初心者必見】シャドーイングができないと感じる5つの理由を解説【対策も紹介】
「それでもモチベーションがどうしても続かない……。」という方は、誰かに背中を教えてもらうことも検討しましょう。英語コーチングは英語のプロがついて英語学習をサポートしてくれます。チャットなどで毎日励ましてくれるので、英語を短期間で伸ばしたいけど、継続できないという方は無料カウンセリングから試してみましょう。
>>【2024年最新】英語コーチングおすすめ5選比較【短期集中で英語力UP】
シャドーイングの継続には目標とサポートが必要
シャドーイングは単調な作業です。シャドーイングを長期間に渡って継続するためには以下を意識するといいでしょう。
- シャドーイングをやる時間を決めて習慣化をする
- 具体的な目標を決める
- 不安や悩みを相談する
具体的な目標を決める際は、期間と点数を決めてください。例えば、TOEICのスコアを伸ばしたい場合は、「3ヶ月以内に」「TOEIC L&R:500⇛700までアップ」というものです。
フィードバックをもらう
シャドーイングでは録音をして、自分が発音できない部分を中心に練習を繰り返すことが重要と説明しました。しかし、実際にやってみると想像以上に難しい…と感じる方も多いのではないでしょうか?
英語に詳しい友人・知人に聞いてもらうのも手ですが、現実的には難しいでしょう。な方におすすめなのは、「シャドテン」と言うサービスです。シャドテンではビジネス英語のプロが受講者のシャドーイング音声を分析。発音できなかったポイントを具体的にフィードバックしてくれます。
筆者も実際に「シャドテン」というシャドーイング添削サービスを継続的に受講しました。サービス開始から半年間、毎日欠かさず30分〜1時間学習していました。
≫シャドテンを6ヶ月使用したレビューを紹介
実際に継続する中で次のような効果を実感しました。
- 2ヶ月目:英語会議でネイティブの英語が聞き取れるようになった
- 3ヶ月目:音声スピードが開始当初よりも30%アップ
専用アプリには500以上・7カ国の教材が収録されています。自動録音機能もついていて録音の手間は必要ありません。7日間の無料体験もついているので、初めての方でも安心して申込できます。
7日間の無料トライアルつき!
【STEP4】シャドーイングを続けたら力だめし
シャドーイングをある程度継続できたら、1〜3ヶ月ごとに実力チェックを行いましょう。目に見える形で成長が見えると、英語学習のやる気が上がるからです。
様々な試験がありますが、英語の基礎力を試したい方は「TOEIC Listening & Reading Test」、スピーキングとリスニング力重視の方は「VERSANT(ヴァーサント)」をおすすめします。
VERSANTは音声認識を使用したスピーキングテスト。自動採点システムを採用しており、受験後わずか数分でテスト結果が判明します。スピーキングテストとありますが、音源の質問を理解する力が必要なのでリスニング力も試されます。
筆者もシャドーイングを初めてVERSANTを受験。1点を伸ばすだけでも難しいと言われるVERSANTですが、47⇛52⇛56と1年足らずで9点スコアアップしました。
初めて受験する方は別記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
【STEP5】シャドーイングのよくある質問・悩みを知ろう
シャドーイングでよくある質問を回答します。
- シャドーイングが意味ないと言われる理由は?
- シャドーイングで口が回らない原因と対策は?
- シャドーイング音声が自分の声で聞こえない場合は?
- シャドーイングとディクテーションの違いは?
- シャドーイングとオーバーラッピングの違いは?
- シャドーイングは初心者でもやっていいの?
- シャドーイングじゃなくて音読でもいい?
- シャドーイングは1日何分やればいい?
シャドーイングが意味ないと言われる理由は?
シャドーイングが意味ないと言われるのは以下のような理由が大きいです。
- 英語音源に追いつけない
- 英語音源が聞き取れない
- 「話す」と「聞く」が同時にできない
「英語音源に追いつけない」「英語音源が聞き取れない」という悩みを持っている人は、選んでいる教材のレベルが高すぎる可能性があります。
適切なレベルの教材を選ぶためには、WPMを意識してください。WPMとは、Words Per Minutesの略で「1分間に話される単語量」を指します。WPMが大きいほど英語音源のスピードも早くなります。
≫シャドーイングで重要なWPMの目安を紹介
シャドーイングで口が回らない原因と対策は?
シャドーイングを学習していると、「英語を発声するときに口が回らない」ことがよくあります。口が回らない主な要因は以下のとおりです。
≫シャドーイングで口が回らない3つの原因と対策
- 英語の音の変化が再現できていない
- 英語を発声するための口周りの筋肉が十分に鍛えられていない
いずれの原因に対してもシャドーイング学習の中で正しく対策をすれば、十分に克服が可能です。要因ごとの対策方法として、以下の対策が挙げられます。
- 英語の音の変化が再現できていない
- 教材の音源を聞き直して、音の変化がないかを確認しましょう。音の変化がある場合は、正しく発音ができるまで繰り返し練習しましょう。
- 英語を発声するための口の筋肉が十分に鍛えられていない
- 口の筋肉がトレーニングされていない場合は、負荷を小さくして練習を行いましょう。口が回らないフレーズに関しては、音声を止めて発話ができるまでゆっくり音読を繰り返しましょう。発音ができたら、音源の速度を遅くしてその部分だけシャドーイングを繰り返します。なれてきたら通常の速度に戻してシャドーイングを再開してください。
シャドーイング音源が自分の声で聞こえない場合は?
シャドーイング音声が自分の声で聞こえない場合は、以下のいずれかの方法でシャドーイングを試してみてください。
≫シャドーイングにイヤホン・ヘッドホンは必要?おすすめのイヤホンや聞き方も紹介!
- 片耳にイヤホンをつけて音声を聞きながら、もう片方の耳で自分の声を聞く
- 両耳にイヤホンをつけ、発話する声を小さめにする
いずれの方法でも、シャドーイングの音源や自分の声のどちらかを大きくしすぎないよう注意してください。どちらかの音が大きいと、もう片方の音声を聞き取ることができず効果が半減するからです。
≫シャドーイングが自分の声で聞こえない原因と対策を紹介!
シャドーイングとディクテーションの違いは?
シャドーイングとディクテーションの違いは、音声を聞き取った後の行動です。シャドーイングは音声を聞き取った音を発声しますが、ディクテーションは聞き取った音声を紙に書き取ります。
リスニング力の改善が目的であればシャドーイングの方が適切です。ディクテーションはシャドーイングよりトレーニングの負荷が軽いからです。
- ディクテーションは成長実感におすすめ
- ディクテーションは今のリスニング力がどの程度なのかを測るのに最適なトレーニングです。同じ音声を使用し、1ヶ月後にどの程度聞き取れるようになったかテストするのがおすすめ。
>>シャドーイングとディクテーションの違いとは?
シャドーイングとオーバーラッピングの違いは?
シャドーイングとオーバーラッピングはともに英語の音源を聞いて発音する学習方法です。両者の違いは、「スクリプトを見るかどうか」が異なります。
- シャドーイング
- スクリプトを見ずに音源の後を追って発音
- オーバーラッピング
- スクリプトを見ながら、音源と同時に発音
スクリプトを見ずに発音する分、シャドーイングの方が難易度の高い練習方法になります。リスニング力を伸ばしたい初心者の方は、まずはオーバーラッピングで英語になれることが重要です。
≫シャドーイングとオーバーラッピングの違いは?
シャドーイングは初心者でもやっていいの?
シャドーイングは全くの英語初心者にはおすすめしません。単語や文法があやふやなまま音源だけ聞いても、聞き流し状態となってしまうからです。初心者の方は2〜3ヶ月ほど単語や文法などの基礎事項を勉強してからシャドーイングに移行しましょう。
シャドーイングじゃなくて音読でもいい?
音読はリスニング力の改善に役立つトレーニングです。
音読はリスニングと関係ないと思う方もいるかもしれません。しかし音読もリスニングも「英語をインプットする」という点で共通しています。音読はリスニングで音の「意味を理解する」プロセスに効果があると言われています。
「シャドーイングが難しい」と感じる方はまずは音読から始めましょう。以下のポイントを意識しながら行うと効果的です。
- 音声付きの教材を選択する(30秒〜1分で読み終わる分量が目安)
- 7〜8割の単語がわかる教材を選択する
- 10〜20回同じ文章を音読する
シャドーイングは1日何分やればいい?
シャドーイングは1日あたり15分〜30分を目安に学習しましょう。毎日少しずつでも継続すると以下のような効果が出てきます。
- 英語教材の音声に耳が慣れる
- 口が動くようになる
- 発音が流暢になる
60分以上続けると舌が疲れて回らなくなります。この状態でシャドーイングを続けても効果は薄いので、60分以上はやらないようにしましょう。
≫シャドーイングで効果が出るまでの期間は?
正しいやり方でシャドーイングをしよう
シャドーイングは聞こえてくる音声の1〜2語後を追って発声するトレーニングです。正しいやり方で行えば、音声知覚が省力化されリスニング力を伸ばすことができます。
シャドーイングを行う手順は以下のとおりです。
- スクリプトを読む
- スクリプトを見ながら音声を聞く
- 音読する
- オーバーラッピング
- シャドーイング
シャドーイングは音源の振り返りと改善が非常に重要になります。自分一人で行うのはかなり労力が必要です。
シャドテンは英語のプロが音声を分析し、修正するべき発音ポイントを毎日フィードバックしてくれます。7日間の無料トライアルもあるので、ぜひチャレンジしてください。
≫シャドテンについて詳しく見る
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